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カテゴリー「池田信夫教授の主張」の12件の記事

日本最強の経済対策:「電波の開放」

日本最強の経済対策として、池田信夫教授は「電波の開放」を強く主張。僭越ですが私もその通りだと思います。池田教授はずっと以前から主張されていますが、総務省も手をつけるところまで至っていません。こういう政策が実行できたら、民主党を見直しても良いと思いますが、今後どうなるでしょうか。

こういう都合の悪いことは、新聞・テレビのマスコミは自ら絶対に報道しません。だからこそ政治の力が必要なのですが、政治家たちはご覧のとおりの有様。

教授はその著書「希望をすてる勇気」(2009年10月 ダイアモンド社)で:

今回の経済危機で製造業を中心とした輸出産業の稼ぎに非効率な国内産業がぶら下がる構図は崩壊した。これからは、国内で古い企業の「創造的破壊」を進め、新しい市場を開拓することが重要。特に高コストのサービス業を効率化することが必要であり、通信サービスはその余地が最も大きい。電波の開放は、コストなしで数十兆円の市場と無限のイノベーションを生み出す最強の経済対策である。

財政・金融ともにあらゆる弾を撃ちつくした今、問題は「民間の投資需要を高める」こと。電波の開放はそのために政府ができる重要な対策。電波は希少だから配給で割り当てるのだと言われるが、これは理由にならない。例えば、レンブラントの絵画の数は限られているが、絵画はオークションで売買されている。市場メカニズムは希少な資源を効率的に配分するシステムである。

また現実の利用状況をみると、電波はそれほど高密度で使われている訳ではない。3ギガヘルツまでの最も利用率の高い周波数帯で計測しても、日本で一番電波が混んでいる渋谷でも90%が空いている。このような無駄が起こるのは、周波数を割り当てられたまま使っていない利用者が多いからだ。

UHF帯の周波数割り当てをみると、13〜52チャンネル(470〜710メガヘルツ)は今後地デジに使われる。しかしこの40チャンネルのうち、最大の関東地方でも同時に使うのはNHK+民放の7局と、独立系UHF局、中継局の重複を見込んでも12局あれば足りる、つまり残りの28局はテレビ局が占拠しながら使っていないのだ。この帯域を「ホワイト・スペースと呼ぶ。

2008年11月、FCC(アメリカ連邦通信委員会)はホワイトスペースを免許不要帯として開放することを決めた。放送局は「オークション」をやれと反撃していたが、免許不要にしたことは重要な決断。日本でもホワイトスペースを自由に使えば、超低コストの無線ブロードバンドが可能になる。

ホワイトスペース開放のメリットはばかにならない。端末が売れ、新しいサービスが可能になる経済的メリットは数十兆円になろう。何よりも重要なことは自由なイノベーションが可能になり、既存キャリアとグーグルなどの競争が実現することである。

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講義「イノベーションの経済学(第7章)知識のマネジメント」(最終章)

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

[第7章が最終章になります。]

第7章 : 知識のマネジメント

第1節 知的財産権

7-1-1

知的財産権という概念が財産権として認められているのかというと、日本国憲法では言葉としては存在してないこともないが、憲法29条で認められている財産権とは違う。情報とか知識というものは土地のように区画がはっきりしていない

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特許とか著作権とか個別の権利が法的に存在することは確かだが、それを全部合わせて「Intellectual Property」と呼んで、一般的な財産権とごちゃごちゃにすることから混乱が発生する。

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アマゾンの1クリック特許のような「ビジネス方法特許」があるが、1クリックで買い物ができるというのは、ただの思いつき。こんなものまで特許になるなら世の中のあらゆるものまで特許の対象になりかねない。

企業は本当に大事な情報は、実は特許を申請しない。なぜなら、特許を申請すると特許として公開されてしまうので、他の人にバレてしまう。

第2節 著作権

7-2-1

著作権は財産権というよりは、複製権、あるいは複製禁止権と考えた方がいい。著作権とは差し止め権。基本的には情報の流通を阻害する権利。著作権ができたのは18世紀の最初だと言われているので300年くらい前。その頃の著作権というのはもの凄く簡単だった。その頃は、著作権とは版木という有体物だった。活字という「モノ」のやり取り。

しかし、今のデジタル情報とは「モノ」としての実態をほとんど持たない。

7-2-2

著作権に関しては山ほど問題があるが、特に大きな問題は、通信と放送を著作権法上では区別しているということ。

著作権法上では放送は特権的な扱いになっていて、放送局がラジオでCDを1日中かけても許諾はいらない。JASRAC (ジャスラック / 日本音楽著作権協会)と1年1回包括契約を結んで、いくらか(何千万円か)一括で払って、あとは放送局が自由に使える。ところが、同じ仕事であるインターネットラジオではこういったことができない。インターネットラジオでは、1件1件許諾を取らなくてはならない

7-2-3

たとえば、有名な水俣病のドキュメンタリーがあるが、そこに映っているひとはすでに亡くなってしまっている。そのドキュメンタリーをアーカイブで放送するために、遺族1人1人に全員に了解を得ないとならない。1年ほどかかった。莫大なコストがかかる。NHKだからできたが、普通はできない。ビジネスとしてなりたたない。

これではさすがに著作物、特にデジタルコンテンツの流通ができないので、様々な改革案が出ている。

第3節 独立から解放へ

7-3-1

昔の製造業の時代のイノベーションの考え方にいつまでもこだわっていると、日本はいつまでも世界から遅れていくことになりかねない。日本は未だに研究所を持っている企業が多い。

全てを自社で開発するというのは不可能だし意味もない。全く独自のコンピューターを作っても売れない。にもかかわらず、日本の会社は製造業時代の全て自分の所で作って囲い込んでいくという習慣が抜けない。

NTTドコモがかれこれ15年くらい使ってきた「PDC」。NTTが開発し特許を持っている技術。この「PDC」はITU(国際電気通信連合)で標準化をした時にヨーロッパ規格の「GSM」に負けた。おかげで、日本の携帯電話は「ガラパゴス携帯」とよく言われる。2桁くらいロットが小さいので、NokiaやMotorolaやericssonと勝負にならない。国内でもの凄く小さいマーケットを分け合っている。

7-3-2

すると、そのキャリア(NTTドコモなど)が下請けとしてメーカーを支配するという構造になってしまった。つまり、携帯キャリアがメーカーも流通も全部支配するという構造になってしまい、日本国内でバリューチェーンが完結するという仕組みを作ってしまったので、世界のマーケットに売れない。

アメリカのメーカーは割り切ってしまい、もともとバラバラの技術を寄せ集めているのだから、一番安く良いものを作れるメーカーに作らせて、国際的に一番安くて良いものを調達すればいいと考えている。製造専業の会社と開発専業の会社で、完全に分業になっている。

ところが、日本は全部、自前で作り込むという仕組みを作ってしまったので、今のような国際分業の時代に対応できないことが深刻な問題。

「オープン・イノベーション」について。

7-3-3

これからはオープンにしないと流行らないということで、究極にオープンなのがオープンソース。Linuxなど。

[まとめ]

これまでの日本型のイノベーションというのは、製造業型でコツコツ積み重ねていって、今までのものを少しでも良くしましょう、品質を管理しましょう、小さく早くしていきましょうという堅実なビジネスが良くも悪くも日本人が得意とする分野だったが、ITの分野のイノベーションはいってみれば、乗るか反るかの博打みたいな要素が非常に大きくなってきた。

イノベーションは予測ができない。最初から計算することはできないので、もうやってみるしかない。

だから、イノベーションというものを考える時も、今までのような製造業型のコツコツ積み上げていくリスク管理型のイノベーションとは違うんだということを考えた方がいい。

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講義「イノベーションの経済学(第6章)ファイナンス」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第6章 : ファイナンス

第1節 融資と投資

6-1-1

「ファイナンス」という場合でも2通りある。融資(ローリスク・ローリターン)と投資(ハイリスク・ハイリターン)。「融資」とは堅実なビジネス向け

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「投資」は「融資」とは全く逆。配当は非常に高い場合もある。普通の会社の場合は、融資と投資の両方を受けていることが多い。「投資」は、新しい企業を立ち上げる時に向いている

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投資としては、単に生きているという会社に投資してもほとんど意味がない。うんと儲かる会社を当てないといけないので、一種のギャンブルみたいなもの。

第2節 ベンチャー・キャピタル

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ベンチャー・キャピタルはイノベーションをする場合に、ファイナンスの主体として非常に重要な役割を果たす。「ベンチャー・キャピタリスト」というのはいない。ベンチャー・キャピタルというのは、超お金持ちの人の資産を運用する人たち。

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日本の融資の場合には、事業を興す人が命がけでやらなければならないことがある。へたすると、親戚まで巻き込んで大変なことになる。日本の融資というのは究極のハイリスク。それに比べると、ベンチャー・キャピタル型の失敗しても「すみません」で済むような運用の方が会社を起こす人のリスクは低い。

だから、日本でもそういう仕組みを作らなければならないのだが、非常に色々な問題があって育たない。

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ベンチャー・キャピタルは日本の産業金融のようにずっと貸したままということはまずない。最大5年でお金を回収する。これが日本の銀行との最大の違い。

ベンチャー・キャピタルの投資額は一時期は半減したものの、最近ではそこそこの規模のお金がベンチャー企業に回っている。これが、アメリカの新しい企業の活力を支えている

第3節 日本の中小企業融資

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日本にもベンチャー・キャピタルはあるが、金融資産1500兆円のうちベンチャー・キャピタルに回るのは1兆円という状態なので、あとの99.9%くらいは融資で回っていることが多い。

不良債権は投資案件では基本的に起こらない。なぜなら、投資は失敗したら自己責任で後を引かないから。投資した人は大損するが、お金を借りた方は「すみません」と言えば済む。

ところが、融資の場合は「すみません」では済まない。貸した方の銀行に大幅な損失が出るので、今度は貸した方も困る。

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そもそもベンチャー・キャピタルは日本では少ないのですが、その少ないベンチャー・キャピタルでもお金を持てあますほど、ハイリスク・ハイリターンな企業は日本にはほとんどない。中小企業金融公庫や国民生活金融公庫といった政府系の金融機関は低利融資をする。それをベンチャー企業の育成と言っている。

でも、そういうやり方ではベンチャー企業は絶対に育成できない。融資という形を取る限りは、結局、融資は返さなくてはならないので、ある程度の固いローリスク・ローリターンのビジネスしかやれっこない

6-3-3

ベンチャーの事業をやる側の問題として、日本ではリスクが取りにくい。

過剰規制 → 官製不況

・ J-SOX法(金融取引法) 企業の内部の金銭のやり取りや内部統制について全部文書化するという法律。J-SOX法がある限りは、中小企業では、とてもじゃないけど対応できない。

・ 個人情報保護法

個人情報保護法を厳密に言及すると、その本人の了解なしには、その個人の名前をコピーすることも第三者に送ることもできない。だから、電子メールでその人の情報を送ることもできない。

・ 著作権法

今は検索エンジンは違法だということになる。なぜかというと、著作権法では、情報を複製するというのは著作者の了解なしにはできない。ところが、グーグルでもヤフーでも「キャッシュ」と出てくる。キャッシュは検索エンジンのサーバにコピーしている。だから、検索エンジンサーバーは日本にはないことになっている。

・ 貸金業法

サラ金の規制。日本は法律が厳しい上に、融資する側もリスクに対して過敏になっていて、おまけに事業主体自身もリスクは取りたがらないという3つの要因が重なっているものだから、日本ではイノベーションは起こりにくい。

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講義「イノベーションの経済学(第5章)技術革新」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第5章 : 技術革新

第1節 破壊的イノベーション

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イノベーションは技術だけではないが、技術がコアであるということは間違いない。何かの形で特殊な技能なりスキルなりを持ってないと、ただ単に思いつきだけで新しいビジネスはできない。ハードディスクを例にとった場合,どんどんサイズが小さくなってきたが小さくなるたびに以前のトップメーカーはほぼみんな倒産してしまって、また新しいメーカーがそのサイズでのトップメーカーになる。

ハードディスクドライブのサイズが小さくなる度に、このようなことがずーと繰り返される。

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かつては日本メーカーが破壊的イノベーションの担い手だった例が多い。真空管ラジオからソニーのトランジスタ、ハーレーダビッドソンからホンダのスーパーカブ、キャデラックから小型車へなど。最初はバカにされるが、低性能・低価格のものの性能がしだいに上がってくる。

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イノベーションとは闘いの側面を持っている。イノベーションというのは、創造でもあると同時に破壊でもある。日本のメーカーが海外ではかつて破壊的な役割を果たしているのに、日本ではなぜできないか?おそらく、日本人同士では遠慮してしまうからではないか?

第2節 汎用技術

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最近、よく使われる言葉に「汎用技術(General Purpose Technology)」という言葉がある。この言葉は新しくできた言葉ではなく、1995年頃から経済学でよく使われる概念。技術には大きく分けて2つの種類がある。1つははっきり目的のある技術。たとえば、マイク、時計、カメラ、ボールペン。ボールペンには字を書くという目的しかないし、そのためにボールペンは作られている。ところが、汎用技術は特定の目的を必ずしも持たない。たとえば、蒸気機関、電力、コンピューター、インターネット。

コンピューターがただあるだけで、キーボードがあるだけでは何に使うのか分からない。コンピューターが出てきた時にそう言われた。しかし、そのうち使い方は見つかる。最初は遊びで始まる。そのうち、真面目な用途で使われる。

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汎用技術が普及すると、何が起こるのか?同じマーケットの中でいかに良い物を作っていくかということが、製造業の世界での競争だった。製造業型の競争では、中国やインドでのコスト競争を考えてみると、いつまでも日本で優位に立てるとは限らない。プラットフォームの交代が起こる。プラットフォームの競争。

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プラットフォームを取ること自体が非常に戦略的なこと。たとえば、日本の携帯電話。囲い込み型のプラットフォームのないタコツボ型のシステムで儲けてきたから。日本のメーカーのイノベーションは囲い込み型によって行き詰まってきた。、

第3節  日本はなぜ立ち遅れたのか

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日本の戦後の高度成長期は、ほとんど奇跡と言っていいくらいの大成功。なぜ強かったというと、よく言われるのが系列構造。

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みんなが協力してやる」という良い意味で日本人的な仕組みが、自動車では上手く機能した。

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今、問題が起きているのは何かというと、イノベーションの性格が変わったこと。日本人の製造業に過剰に適応した品質管理型の仕組みが上手くいかなくなっている。品質管理があまり厳密でなくていいシステムになっている。パラダイムの変化が起こっている。モジュール化が起こっている。こういうところに、日本人はなかなか適応できない。

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講義「イノベーションの経済学(第4章) 企業家精神」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第4章 : 企業家精神

第1節 企業家とは

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経済全体として成長率を高めていくためには、大きな成熟した企業がいつまでも残っているだけではダメで、新しい「startup」が出てこなければならない。それが、経済全体としてのイノベーションを活性化する一番重要なことになる。

感度(alertness)・・・どこに収益の機会があるか、どこにビジネスチャンスがあるか、ということを嗅ぎつける、アンテナを張って新しい情報を見つける感度。カーズナーはベンチャーにとって一番大事なことは「感度」と言った。

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Knight(フランク・ナイト)は 「Risk, Uncertainty and Profit(1921年発行)」という書籍の中で「リスク」と「不確実性」とは違うという有名な説を立てた。

不確実性に対して、経営者が自分の責任で行動を取る。失敗しても、自分で責任を取る。経営者の意味とは、不確実性にいかに対応するかということ。それが、経営者や企業のイノベーションを起こす役割。

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日本で経済産業省が「資本金1円でもいいから会社をたくさん起こしましょう」と一生懸命やっているけど、会社を起こせばよいというものではない。

大事なことは、資本金1円で会社を起こすということではなくて、自分が起こす会社が今まで世の中にない、いかに新しいイノベーションを創り出せるのかということだけにかかっている。

第2節 代表的なベンチャー

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「インテル」「アップル」「マイクロソフト」はベンチャー企業の古典的なケース。

シリコンバレーがそもそも始まったのはヒューレット・パッカード(HP)と言われているが、今となってはベンチャー企業という感じではない。技術志向、イノベーション指向のベンチャーのパイオニアはインテル。

「Macintosh」は「MS-DOS」に比べて、愛嬌はあるのだが、スピードが遅くて拡張性もなかった。メモリやディスクが拡張できなかった。結果的には、「Macintosh」は非常にオシャレで良いコンピューターなんだけど、全く売れなくなってしまい、会社が傾いてしまった。スティーブ・ジョブズはアップルを一旦追い出されたが、1997、1998年に戻ってきてiPodでカムバックを遂げた。

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マイクロソフトが大きくなった最大の原因は、なんといっても「MS-DOS」。

マイクロソフトは「IBM PC」のOSを作ることによって、世界中のコンピューターが1980年代を通じて事実上「IBM PC」の互換機になった。

「IBM PC」と同じ機能のものを、別の部品を使って作ることができるようになった。そのため、コンパックといった互換機メーカーが出てきた。アジアには様々な互換部品を作るメーカーがたくさんできた。そして、あっという間に、「IBM PC」とその互換機が世界のコンピューターの標準になった。これによって、「MS-DOS」は世界の標準になり、マイクロソフト社が世界の標準になった。

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日本のベンチャー: アスキー、ソフトバンク、第2世代:livedorr,mixi,楽天

第2世代で残って今もそれなりの結果を出している会社の中で一番大きいのは楽天。21世紀に入ってから、日本はベンチャーというべきものはほとんど出てきていない。これが日本経済全体の活力をそいでいると言える

第3節  ドットコム

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ネットスケープ(1994-1998),アマゾン、ヤフー

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グーグル:スタンフォード大学の大学院生がほとんど趣味で作ったようなプロジェクト。最初は何で収益を上げるか分からなかったが、結果的には検索広告で非常に大きな成功を収めた

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失敗例:eToys(イートイズ)、theGlobe.com、イーファーニチャ

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講義「イノベーションの経済学(第3章)経済成長と生産性」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第3章 : 経済成長と生産性

第1節 新古典派成長理論

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新古典派経済学は需要と供給で価格が決まるという静的な理論。この理論には基本的にイノベーションはどこにもない。

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資本主義には必ず長期停滞というパラドックス(逆説・矛盾)が起こりえる。単純に資本蓄積で成長率が決まるという新古典派成長理論では現実に起きている経済を説明できない。

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1960年頃にロバート・ソローの弟子たちが、各国の経済成長と資本蓄積と労働人口成長率を比べてみた。すると、成長率の違いは資本蓄積によって半分も説明できない。このことは非常に大きな謎として問題になった。「solowのパラドックス」と言われる有名なパラドックス。未だに解かれていない。

このことは非常に大きな謎として問題になった。「solowのパラドックス」と言われる有名なパラドックス。未だに解かれていない。もしかすると、最大の要因は、資本とか労働といったリアルな要因ではない、目に見えない要因ではないだろうか?これを日本語では「残差」と言っている。

経済の中で一番重要な要因は、意外なことに経済的な要因ではなくて、その国が平和だとか、優秀な労働者がいるとか、皆がちゃんと言われたとおりの仕事をするとか、決まった時間に出勤してくるとか、日本人からしたら当たり前の目に見えないものが、経済学では「全要素生産性」という最もらしい言葉になっている。

第2節  内生的成長理論

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新古典派的な経済理論では経済成長のエンジンが何なのか、今ひとつよく分からなかった。

日本がここまでアジアの国の中の唯一大きな経済大国になったのは、人口が多いということもあるが、日本人の教育水準や知的水準が高かったことが大きい。

このようなことを経済学が、遅まきながら1980年代に少しずつ説明できるようになった。これを「内生的成長理論」あるいは「新しい成長理論」と呼ばれる

3-2-2

中国やインドは、なぜ成長率が高いかというと、何をつくればいいのか決まっているから。たとえば、ユニクロがデザインから何から決めて、中国の工場に作らせるので、中国の工場の人は何を作ればよいのか分かっている。こういう状況では、イノベーションはたいして意味を持たない。

必需品ではない世界では、何が一番重要かというと、人々のイマジネーションである。

3-2-3

シュンペーターの「創造的破壊」。既存の市場の中での競争ではなく、新商品・新技術・新組織による市場の創造。

ウォークマンは創造的破壊の典型

第3節  日本経済の行き詰まり

3-3-1

日本は格差が開いているとか格差社会だと言う人がいるが、根本的な問題は格差ではなく、日本経済全体が相対的に貧しくなっている。問題は日本全体が経済的に行き詰まっていること。問題は成長率。

つまり、経済の規模が大きくならない限り、基本的には格差を縮めることもできない。

3-3-2

成長のエンジンはイノベーションであって、そのイノベーションは情報通信革命の世界では少なくとも、なるべく突飛なイノベーションの方がいい。ビジネスにしても日本経済にしても、もう一度成長率を上げようとするなら、新たに立ち上がるようなビジネスが出てこなければならない。

必要なことは、ピークアウトする会社だけではなく、新たに起こる会社、ゼロからスタートする会社が出てくるような仕組みを作ること

3-3-3

日本の戦後のシステムは、大きい企業に銀行が長期のお金を貸して、その企業はかなり確実に売れるモノ(自動車・洗濯機・冷蔵庫)を作っている。日本経済全体が伸びるためには、新しい会社が出てこなければならない。

トヨタのような自動車のような部品は20世紀型のイノベーションでうまくいく。ところが、21世紀に1番付加価値を生んでいるグーグルのようなイノベーションは企業城下町では生まれない。

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講義「イノベーションの経済学(第2章) イノベーションの思想史」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第2章 : イノベーションの思想史

第1節 古典派

2-1-1

アダム・スミス 産業革命:分業というイノベーション

2-1-2

マルクス 資本の文明化作用:封建制を破壊する力

2-1-3

新古典派 ワルラス:需要と供給の均衡、オーストリア学派 シュムペーター:創造的破壊

第2節 大企業の時代

2-2-1

20世紀 テイラー・システムによる大量生産

2-2-2

ケインズ:自由放任の終焉、チャンドラー:見える手、ガルブレイス:新しい産業国家

2-2-3

日本的経営 ソニー:ウォークマン等 、トヨタ・システム:多品種少量生産

第3節 情報通信革命

2-3-1

1980年代 PCの登場

2-3-2

巨大企業の危機:IBM ,GM

2-3-3

1990年代 インターネット:中央集権 から 自律分散型ネットワーク へ

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講義「イノベーションの経済学(第1章) イノベーションとは何か」

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

第1章 : イノベーションとは何か

第1節: 本講義の狙い

1-1-1: 資本と人口が集中する時は、素直に成長が進む。日本では1960年代くらいまでは、そういう形で成長が進んだ。しかし、それ以降は限界がくる。日本では60年代末~70年代に石油ショックにぶつかった。資本と人口の集中以上に成長率を高めるためには、知識や情報が大切になってくる。単なる技術だけでは成長しない。

1-1-2 : 日本は戦後、技術立国を目指した。理科系の学生を大量に養成して、理科系の学生が新しい技術を開発することによって日本は成長していくという着眼点に基づいたもの。発明はイノベーションの1つの条件だが、発明するだけではイノベーションにならない。製品に結びつけなければイノベーションにならない。波及効果がいかに起こせるかというところまで計算をするのがイノベーションの重要な要素である。

1-1-3 : 日本はイノベーションがないかといえば、そんなことはない。たとえば、トヨタの「カイゼン」。自動車のような何を作るかということがはっきりしていて、みんなで協力して改善していくのは日本は得意。すり合わせといわれる。今起きているイノベーションは既存の製品を改良するとか、小さくするとかいうものではない。技術がモジュール化している。日本企業が不得手なモジュールの組み合わせによるイノベーションがシリコンバレーでは起きている。

第2節 資本主義の奇跡

1-2-1

1700年代後半から1800年代にかけて急速に所得が増えた。何がこの爆発的な経済成長を支えたのか。コアになったのはイギリス。

1-2-2

産業革命が起こった前提としてはグーテンベルグの活版印刷の実用化が大きい。

1-2-3

個人と教会そして財産権

第3節 経済成長のエンジン

1-3-1

成長率を決めるのは、イノベーション。資本・労働よりもTFP(全要素生産性)が重要。80年代、アメリカは大企業病。

1-3-2

90年代以降、アメリカは持ち直す。再成長の要因はITとファイナンス(金融)

1-3-3

日本経済の失われた10年、不良債権問題。

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桜プロジェクト「派遣切りという弱者を生んだもの、第2弾」その四

桜プロジェクト「派遣切りという弱者を生んだもの、第2弾」その四

キャスター;前田有一氏
コメンテーター:井尻千男氏
ゲスト:池田信夫 教授

間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。発言が重なっている場合など、極一部に聞き取れない箇所がありますが、ご容赦ください。

(テキスト中は敬称略、長い部分は適宜段落をつけました)

前田有一

「池田先生にちょっと聞きたいんですね。あのー..」.

井尻千男

「そりゃそうですよ。池田さんは原理論的過ぎるんだよ。そりゃまあ、結論言ゃあ、そうかも知れないけどもね。そうかも知れないけども、日本的なこのー、企業を一種の共同体的に考えてそれぞれのね。我慢比べをしながらさ。やってきたそういうものを、どう今蘇らせながらね。このー、雇用危機を乗り越えるかと。いうことをむしろ、人々は考えてるし、むしろ池田さんがそういう提言をして欲しいんだ。グローバル・スタンダードはこうだっとか、そんなことは知ってるよ。」

池田信夫

「別に、そのー、グローバル・スタンダードとかって、一言も言ってないでしょう?それはつまり、ごく普通の理屈で考えて、さっき申し上げたように、派遣労働を禁止したら派遣労働者は職を失うでしょうって、これは別にグローバル・スタンダードとか(聞き取れず)市場原理主義ない訳ですよ、これ。」

前田有一

「池田先生に聞きたいのは、例えば正社員をもうちょっと辞めやすく、あのー、首を切りやすくすればですね。まだ...っていうことを言ったんですけれども。僕が経営者だったらね。正社員を切りやすくなったら、これ幸いとばかりに、安い派遣社員をもっともっと増やすと思うんですよ。で、置きかえて行く訳ですよ。だってそうすればもう総合的にコストが減るである。」

前田有一

「となるとね、結局ワーキングプアがどんどん、どんどん増えてですね。中間層がどんどんなくなって、今やっと正社員でなんとか暮らしている人がどんどんワーキングプアになる一方でね。結局日本全体が沈んでいく訳ですよ。だからどう考えたって、一番最低限のそのー、派遣の部分をなんとかしなければ、その前に、そのー、派遣...正社員を切りやすくなんてやってしまったらね。間違いなく下降以外ないと思うんですね。」

池田信夫

「なんでそう..」

井尻千男

「そりゃそうですよ。」

池田信夫

「あ、ちょっともう少しちゃんと合理的に考えてくださいよ。まずね、正社員が今例えば年収1億だとしますね。で、その1億の正社員が仮にそのーまあ、景気が悪くなって、まあ一定の条件の下でレイオフされるとしますね。まあアメリカなんかでそういうことよく起こる訳ですから。そうすると、1億円の賃金原資が余る訳ですよ。」

池田信夫

「ね。で、そこへじゃあ、まあ非正規労働者が2人雇えるとすれば、その1人は正規社員の1人によって(聞き取れず)が2人増えれば、ネットで1人雇用増えるじゃないですか。」

前田有一

「雇用が増えてもワーキングプアが増えるだけじゃないですか?それはつまり..」.

池田信夫

「(聞き取れず)ワーキングプアっていう方へ話を誤魔化してるんですよ。それはじゃあ何、そのー生涯収入5,000万もらう人、じゃあもらわない人がいいんですか?全部幸せなんですか?」

前田有一

「いやいや、そうじゃない(聞き取れず)かも知れないけれども..」

池田信夫

「そんなことないでしょう。つまり、一番不幸せなのは失業者なんですよ。うーん、僕ねこういう議論でね。みんな分かってない。ワーキングプアとか何とかってね。言うから、ワーキングプアの人が可哀相だと思うかも知れない。」

池田信夫

「一番可哀相なのは失業者なんですよ。さっき、あそこの画面に出てきたようなね。職を失って、ホームレスに落ちた人が一番可哀相なんですよ。それがまず第一でワーキングプアはまだそれよりもましな人々なんですよ。」

前田有一

「いや、ましですけれども。そのー、今、折角何とか生きてる正社員のほうを規制を閉めるということになってしまうとですよ。逆に、そこの、今、今何とかそのー、中間層をね。構築してる人がワーキングプアに落っこちゃうじゃあないですか。」

池田信夫

「だから、また、話の繰り返しになってくる。じゃあ、失業者が増えればいいんですか?って聞いてるんですよ。僕、さっきから。」

前田有一

「失業者が、だって正社員を首を切りやすくしたら、その分失業者が増えるで、同じじゃないですか?」

池田信夫

「だから、失業者が増えるでしょう?」

前田有一

「うーん。」

池田信夫

「それはいいことなんですか?」

前田有一

「いや、いいことじゃないです。」

池田信夫

「ないでしょう。」

前田有一

「だから、正社員の首を切りやすくするって、池田先生がおっしゃったから、それは失業者を増やすことでしょう?」

池田信夫

「何でですか?僕、ちょっと、単純な計算だから言うけど、さっきのように、失業、あのー、正社員が非正規労働者の2人分の給料をもらっているとしてね。正規労働者の1人をレイオフしたら、非正規労働者を2人雇えるんだから、ネットで、そのー、雇用機会...1人増えるじゃあないですか。単純な計算でしょ、これ。」

井尻千男

「いやいや。そんな単純な、それ、あのー、あれが成立するかどうかですよ。」

池田信夫

「いや、じゃ、じゃあ、成立しないなら、言ってくださいよ。」

井尻千男

「成立しないよ、だから。」

池田信夫

「じゃあ、言ってください。」

井尻千男

「経営者になったつもりで、考えてご覧なさいよ。1人の人間が2億、ね、仮に取ってると。これね。辞めさせて、1億の奴を2人雇うかという。雇いませんよ。」

前田有一

「雇いませんよ。」

池田信夫

「(聞き取れず)賃金原資は一定として議論しましょう。賃金原資が増えるとか減るとか考えたらさ、何でも言えますよ。それは。」

前田有一

「今、こんなに仕事が少ないのに、だから、たとえ高給な人が1人辞めてもですよ。その分自由に雇うってことは、まず起こらない訳ですよ。1人やめたら1人安い奴を雇うだけであって、結局、高給取りがワーキングプアに入れ替わるだけなんですよ。」

池田信夫

「あのね。それは賃金原資が減るっていうことを前提にして議論してるから、そうなるんで。賃金原資が一定だったら、正社員がやめた分だけ非正規社員は少なくとも正社員の数よりもたくさん雇える訳でしょう?」

井尻千男

「いや、だから賃金原資を一定に、恒常的に仮定すること自体がおかしいんじゃないですか?」

池田信夫

「いやいや、いや何ですか。賃金原資は90年から実質ベースで見ると、2008年まで見事に一定なんですよ。マクロで見ると。」

前田有一

「はあ、そうですね。池田先生の話はどうしても納得できないのは、結局そのー、アメリカなんかは特に正社員の首は切りやすい訳ですよ。ツー・ウィーク・ノーティス(Two Weeks Notice) とか色々あって。で、そういう風にやってるアメリカが完全にこけているじゃないですか。今。」

池田信夫

「全然こけてないですよ。」

前田有一

「いや、こけちゃってるじゃないですか。完全に100年に一度の大不況で。」

池田信夫

「それは全然そのー、雇用問題と関係ないです。あれは金融システムの問題なんだから。」

前田有一

「まあ、それにしたって、そのー、成功例を言うなら分かるけども、そこで成功してる国が果たしてあるのかという...」

池田信夫

「だから雇用問題について成功も失敗もしてないでしょう。アメリカの金融システムは確かにね、こけちゃってるけど。それは別にアメリカの雇用問題がなんかおかしいからこけたことじゃないんですよ。」

井尻千男

「アメリカは滅茶苦茶じゃあないですか。」

前田有一

「アメリカはすぐ首を切ることで物凄く格差が日本以上に(聞き取れず)」

池田信夫

「いや、逆ですよ。アメリカのね、歴代のあのー、失業率の統計見れば分かりますけど。アメリカで例えば2000年のITバブルで失業率はドーンと増えましたけど。その後、もう1-2年ぐらいで普通に戻ったわけですね。」

池田信夫

「ところが日本の場合は90年代にもう、何て言うか、そのー、失業率が、あのー、どんどん上がってからずーっと失業率は高いまま来て、2000年代の頭に失業率はようやく下がってきて、また今度は上がって来た訳ですよね。要するにアメリカみたいに、労働市場が柔軟に出来てると、確かに首を切りやすいけど、新しいあのー、職務につきやすいんですよ。」

井尻千男

「うん、まあ、今までもそういう風に言ってね。アメリカに倣えって言ってきた訳だ。アメリカに倣えと言って、ね。それがしかし、これはアメリカで成功したから日本でも成功するっていう保障は何もないからね。」

前田有一

「まあ、いずれにしてもですね。まあちょっと、時間が少なくなってきましてですね。もうちょっとお話を聞きたかったんですけれども。しかし、まあ、今現在ですね、結局派遣村の人たちまあ大変な...ね、さきほどインタビューを聞いたとおりですね。まあ明日をも知れない身ってこいうことがあるんですけども。なんかこう、そういう方に最後に、こうしたらいいじゃないかという提言をですね。一言、まあ纏めるのも大変だと思うんですけども。先生。」

池田信夫

「あのね。僕はあのー、当たり前のことだから言いませんけれども、そのー、労働者の、そのー、正社員の首を切りやすくするっていうことは必要だと思うけれども、それは首を切りやすくするだけじゃ駄目なんですね。これは当たり前のことであって、北欧諸国でやってるように、首になった人が新しい職を見つけるような、そのー、再訓練のインフラだとかですね。或いは新しい労働市場のどこにどういう職があるかというデータベースを整備するとか。アメリカなんかもう、州毎にそういうデータベースが非常に整備されてるんですね。そういう風に労働者が首になってもすぐに新しい職を見つけられる仕組みを作らなければ...作ることが重要なんですよ。」

池田信夫

「ところが日本の厚生労働省は労働者は首にしないということを前提にしてるから、首になった労働者が新しい労...あのー、職場に行くためのインフラっていうのは殆ど整備してない訳ですよ。これは僕よく言うんだけども、原発の事故とおんなじでね。原発は事故起こらないってことを前提にしたら、原発起こった場合の、そのー、体制も何もとらないと同じで。そういうことやってると、いっぺん事故起こると、もうみんなが泡食って今みたいなことになる訳ですよ。」

池田信夫

「だからさっきの派遣村の人たちが問題提起してるのは、一部僕は正しいと思っていて、そのー、今の日本の社会は企業が全ての人を抱えるね、コミュニティーになっちゃてるから。そのコミュニティーから外へはじき出されるともう、ほんとに滑り台のように、裸一貫になって他の職場を見つけるようなインフラも何にもない訳ですよ。だから,」

井尻千男

「そのインフラ整備は必要なことだ..」

池田信夫

「一番大事なことは、今までは企業がセーフティネットの役割を果たしたんだけれど。もうそのー、日本の企業もね、どんどんボロボロになって来た訳だから。企業じゃなくて社会のセーフティネットを張っていかなきゃならない。それは生活保護とか国に面倒を見てもらうんじゃなくて、言わばそういう、さっき申し上げたように、かつては例えば大田区のね、中小企業はお互いのネットワークの中で、どっかが調子悪くなったらその人々をね。他の会社雇うといったようなネットが出来てる訳ですよ。」

池田信夫

「だから、そういうそのー、非正規雇用労働者の中でもそういうそのー、お互いに、そのー、職場をね。行き来するとか、或いはそのー、新しい職がどこにあるとかっていう風なネットワークを張っていく。それはね、あのー、湯浅さんたちのやってるのって僕、意味あると思ってる訳。だから、そういう風に、そのー、ネットワーク張ることは意味があるんだけど、でもそれだけじゃ駄目。それはなぜかって言うと、さっき言ったように、基本的に日本の成長率を出さない限りは(聞き取れず)、雇用機会増えないんだから。」

池田信夫

「雇用機会を増やすためには、そのー、まあ言っちゃあ悪いけど、利益の出ない企業はつぶれて、で、そこにいた正社員が首..あのー、職を失うってことはやむをえないんですよ。で、それを防ごうとして、そのー、あのー、何て言うか、収益の上がらない企業を救済していくと、今の日本みたい、どんどんどんどん日本全体が悪くなっていく訳だから。そのー、悪くなった企業から、そのー、労働者が、そのー、職を失うってことはもう、それはね、ある意味でやむをえないので、そういう人々が次の職をいかに見つけるかっていうインフラを国だけじゃなくて、社会全体が作っていかなくちゃ駄目だっていうこと。」

井尻千男

「そういうインフラの整備は必要だっていうことはね。そのとおり、だろうと思うね。しかし、どうもね、しかし、あのー、池田さんの中の、このー、アメリカのね、システムっていうものが、何かいいものをもたらすという...」

池田信夫

「いいやアメリカのシステムじゃないんですよ。それは。例えばね、これは僕の言っているのに一番似ているのはスウェーデンなんですよ。スウェーデンてのは基本的に解雇自由なんです。ね、いつでも首切れるんです、正社員が。その代わりスウェーデンはやめた労働者に対しては再訓練のそのー、システムは非常に行き届いている訳ですよ。だからスウェーデンの労働者は全然、そのー失業を恐れない訳ですよ。」

井尻千男

「うん、だからそういう社会がいいのかどうかってことも、一応は議論しなきゃいかん訳でね。」

池田信夫

「まあね、それは。だから、そういうシステムは議論しなきゃいけない。」

井尻千男

「もう我々のね(聞き取れず)アメリカがこうだ、スウェーデンがどうだ。ね。そういう、ね、ことを議論してきたが、どこだって長短ある訳ですよ。で、日本は、いやもっと、もうもっと、知恵のあるね。日本的システムはないかと言って、皆、今、議論してる(聞き取れず)」

池田信夫

「まあ、日本的システムが破綻したからこうなっちゃてる訳ですよ。」

井尻千男

「いや、いや、池田さんも、その、じゃあ、日本的のね、このシステムをもう一度再構築すると。いうことに知恵を貸していただきたいと。」

池田信夫

「いや、僕は日本的システムを再構築しない方がいいと思います。」

井尻千男

「ああ、そう。いや、私はもう断固、日本的システムを再構築すべきだと思います。アメリカの真似したって、スウェーデンの真似したって駄目ですよ。」

前田有一

「まあ、あのー、今日は色々なね。視点を教えていただき..」.

井尻千男

「世界の真似を...真似したって仕様がないの。」

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

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桜プロジェクト「派遣切りという弱者を生んだもの、第2弾」その参

桜プロジェクト「派遣切りという弱者を生んだもの、第2弾」その参

キャスター;前田有一氏
コメンテーター:井尻千男氏
ゲスト:池田信夫 教授

間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。発言が重なっている場合など、極一部に聞き取れない箇所がありますが、ご容赦ください。

(テキスト中は敬称略、長い部分は適宜段落をつけました)

池田信夫

「いいや、そんなこと全然ないと思いますよ。」

井尻千男

「いいや、ありますよ、それは。それ以前の日本の株式相場、あるいは会社の経営って言うのは、不景気の時にも、ね、余った労働者を一所懸命抱えながら、ね、次の事業展開のために、何年間かそこで、このー福祉的なね、配慮をしていくってことは..」

池田信夫

「いや全く、それはもう事実認識が間違っていますね。」

井尻千男

「いやいや、日本的には..」.

池田信夫

「それはね、今までもやってたんです。日本の企業は。」

井尻千男

「やっていたんだね。今までは。」

池田信夫

「今までにも不景気の時には、雇用を切ってたんです。それはどういう形で切っていたかって言うと、いわゆる下請けを切っていったのですよ。分かりますか?つまり、日本...いわゆる日本的にね、企業システムが美しいってみんな言う人が多いけども、その雇用のバッファになってたのは下請けなんですよ。」

池田信夫

「ね、例えば、トヨタならトヨタが、そのー下請けのまあそのー、パーツメーカーを持ってるとしますね。そうするとトヨタの所有にしないと  切れませんよ。でもトヨタのそのー、季節工は切るだろうし、それから下請けをいつでも切れる訳ですよ。下請けってのは全く対等な契約関係ですから、あのー、やめさせよう、下請けの雇用ってのは下請けの契約を切ったって労働基準法に引っかかりませんからね。だから今までは、下請けを切ってたのが派遣なりそのー非正規労働者に変わっただけなんですよ。本質的には何も変わっていないんですよ。」

井尻千男

「それはまあ、あのー、そういう言い方もあるけども。下請けも我慢する。ね、親請けの方も我慢する。一種の我慢のシステムがあったってことは事実なんだよ。日本的経営ってのは。そりゃ事実、大局的に言えば下請けを切ったっていうことは言えるよ。言えるんだけども、そうは言っても、それも親から孫まで我慢しながらね。労働者を出来るだけ切らないでいたということを、こりゃ認めなきゃ日本的経営ってのは言葉だけの話になっちゃう..」.

池田信夫

「いやあ、それはね、日本的経営をそのー、建前で理解するからそうなるんで、現実のあのー、雇用情勢を見れば分かるようにですね。そのー、景気が悪くなったら、そのー、あのー何て言いますか、そういう親会社ってのは、こうあのー、下請けとか中小を切ることによって、いわばそのー、それを雇用のバッファにしてきたんですよ。で、それは勿論ね、それは全部..」.

井尻千男

「論理的にはそう..」.

池田信夫

「100%してきませんよ。100%切らない。100%切るところをまあ半分とか3分の1にするかもしれないけど。基本的には、そのー正社員で、一生終身雇用の大企業とそれから不安定雇用なり不安定な契約をしてる中小企業なりの2重構造、戦前からね,ずっとある訳ですよ。」

井尻千男

「2重構造、戦前からずっとある...うん..」.

池田信夫

「で、それは、必ずしも、あのー悪いことではなくてね。」

井尻千男

「悪いことではないんだから...」

池田信夫

「そのー、逆にそのー、バッファになってる人たちってのは、景気のいい時はその人たちが一番儲かるんですよ。あのー、これは一般に知られていないことなんだけど、いわゆる下請けとか零細・中小企業ってのは景気がいい時は、あのー、さっきの株主資本利益率なんて親会社の倍ぐらいあるんですね。つまり、彼らはハイリスク・ハイリターンで仕事してるんですよ。」

池田信夫

「だから、仕事...こういう、景気が悪くなったら切られても大丈夫なように下請けも中小企業もみんなそれなりの準備...あのーいわば、それをさっきの内部留保のような形でですね。自己資本を持ってる訳で。それはもう、日本が戦後の仕組みの中で、ある程度、そのー、何て言うかな。いわば、セーフティ・ネットみたいなものを中小企業の世界ではある程度作り上げてる。」

池田信夫

「で、問題は、この今度出てきた派遣とか非正規労働者ってのは一挙に増えちゃったもんで。それに対するそのー、セーフティ・ネット...社会のセーフティ・ネットうまく貼られてないんですよ。だから、そのー、まあ湯浅誠さんなんか滑り台社会って言うけれど。いっぺん企業を切られるともう全く救いの無い状態になってしまう。」

池田信夫

「で、それに対して、セーフティ・ネットをね。ある程度作んなきゃいけないという、そのー、湯浅さんたちのあのー、主張、僕はそれは...それ自体としては正しいと思うんですね。ただし、それはもう応急処置、つまり、こう切られた人をどうするかっていうことは、勿論必要なことなんだけれども、その人たちをそのーなんて言いますか、社会的に救済したところで、さっき申し上げた根本的に雇用機会が増えない限りは、そのー、生活保護で(聞き取れず)戻れない。ね、生活保護を永遠にもらうってのは彼らにとってちっともいいことじゃない訳でしょう?」

井尻千男

「そこで、内需拡大論を今やってる訳だわね。」

池田信夫

「結局はやっぱり経済が立ち直らないことには、いわゆる雇用問題なんてのは、それ自体が解決出来ないんですよ。」

井尻千男

「うん。」

前田有一

「まあ、そのー、以前のですね。そのー、雇用のバッファというおっしゃいましたけれども、そのー、(聞き取れず)ねえ、まあ系列の中で下の方から切られると。まあただ、それはハイリスク・ハイリターンだと言いましたけれども、今の派遣はハイリスクだけど全然リターンないですよね。」

井尻千男

「ハイリターンじゃないからね。」

池田信夫

「(聞き取れず)そうです(聞き取れず)」

前田有一

「どんどんひどくなってると、僕は思うんですけれども。」

池田信夫

「それはね、あのー、僕はそのー、派遣村の人たちの問題提起はある意味ではね。あのー、いいとこついていると思うのは、さっき申し上げたように、そのー、日本の企業システムってのは、そのー、いわゆる中小企業・零細企業のネットワークってのは非常に発達していてですね。で、まあ要するにそのー、大田区の町工場みたいなとこってのは、あのー、こういう時になったら悲惨だ悲惨だってみんな言うけど、実際にはちゃんとね、お互いにこう、助け合うシステム出来ている訳です。」

井尻千男

「我慢しあってるんだなあ.」.

池田信夫

「社会的に出来ている訳です。で、それはそのー、まあ戦後半世紀以上の歴史の中で、そのー、セーフティネットを作ってきた訳。ところが、今の派遣と言われるような新しいタイプの非正規労働者ってのは、そういうそのー、社会的ネットワークを持ってない。それはだからあのー、湯浅さんの指摘が正しくって、だからそのー、何て言いますか、彼は多面的な言い..まあ、言葉を使いますけども、そういうそのコミュニティーみたいなものを全く持ってない。」

池田信夫

「全くそのー、砂粒のような孤立した労働者になってるから、首になったら、もうさっきのインタビューに出てきた人みたいに、もうホームレスになるしかない。だからそれをそのー、コミュニティーみたいなのを作ってそのー社会的なセーフティネットを張らなきゃいけないっていうことは、正しいんだけれども、そりゃ生活保護では全然そういう意味でのセーフティネットにならない訳ですね。」

前田有一

「今はそれしかね、偶々ないからね。もうちょっと早い段階でなんか方法がないのかなと思うんだけれど。」

井尻千男

「池田さんはさて、今の現状を見ながら、どう提言をしますか?」

池田信夫

「あのね。僕はもう、一番まずやらなきゃいけないことは、最初のそのー、非...この問題の一番根本的な原因は勿論、経済がね、こんだけなっちゃったってことなんですけど。」

池田信夫

「もうひとつの問題は、そのー正規社員の保護が強すぎると。しかも彼らが非常に高い給料をもらってると。で、まあ例えば僕は昔NHKに勤務してましたけど、僕と同じ同期ぐらいの同僚...元同僚がですね、大体NHKだったら今地方の局長ぐらいなんですね。そうすると、まあ大体年収1,500万から2,000万の間ぐらいだと思うんだけど。局長なんてまあ、(聞き取れず)一日仕事なんかしてない訳。地方の局長なんて。(聞き取れず)も何もないしね。まず地方の...NHKの地方局なんて,東京から流れてくる番組に出すのがメインであと1割ぐらいね。」

井尻千男

「まあ、NHKはちょっと例外的だけどなあ。」

池田信夫

「まあね。」

井尻千男

「あそこはね。」

池田信夫

「いや、でももっとひどいところあってね。天下りとかいわゆる渡りとかね。まあ、官僚なんかもう何にも仕事ない、一日..」.

井尻千男

「うん、だから、いや、仕事は...官僚とNHKはちょっと別にして民間でいかないとね。話が混乱しちゃう。」

池田信夫

「民間もおんなじですよ。民間もいわゆる社内失業してる人たちがね。50代ね。なんかそのー、窓際で新聞を読んでて年収1,500万 2,000万もらっている人はいっぱいいる訳ですよ。その人たちが(聞き取れず)2,000万で遊んでいるのを僕はノンワーキングリッチて呼んでるんですけど。その人たちが年収2,000万もらってて派遣が200万て言うのね。そのノンワーキングリッチの、あのー、給料をですね、派遣と同じにしたら派遣9人分の雇用創出されるじゃないですか。」

前田有一

「はっは、それは...」

池田信夫

「つまりね、問題は、いや、今の話は極端だけども。要するに日本の終身雇用の中で守られてきた正社員が今の50代以上のね、僕の年代ぐらいの典型ですけど。そういう人たちがもう職を失ってるのに、仕事がないのに給料はどんどん右肩上がりの高度成長の時のままの給与体系で、まあさすがに50代は少しね、もう頭打ちになってるけど。それでも1,500万とかもらってる訳ですね。大企業だったと。」

井尻千男

「それ、だけど、いざ、そのー、ね。もらってる奴たちの給料を仮に半分にしたら、新たな、なにか需要、あのー、雇用出来るんですか?」

池田信夫

「あのね。僕はまず政治的にあのー、改革としてあのー必要な、可能だと思うのは、そのOECDのあのー、勧告も言ってますように、正社員の雇用規制を緩和しなさいと。そのー、雇用...今の正社員の、あのー、雇用規制ってのは労働基準法で守られてるってことと。」

池田信夫

「もうひとつは裁判で、そのー、整理解雇の4要件ってのが、まあ判例で出来ちゃっているのですね。もうよほど、そのー、何て言うか、無茶な、あのー、何て言うかなー、あのー、非常識な状態でない限りは、そのー、解雇してはいけないという風に、もう、まあ、要するに、もう解雇する要件が非常に厳しくなっている...来ちゃってる訳ですね。」

池田信夫

「それが、もう法律と判例で事実上解雇が出来ない状態になっているために、企業の側から見ると新たに雇う時に、正社員を雇おうと思ったら例えば生涯賃金1億かかると。まあ派遣だったら、て言うかあるいは非正規社員だったらまあそれは5,000万で済むっていうか。誰が考えたって5,000万取りますよね。だから一番、あのー、端的に言えば、正社員が、そのー、まあ一応生涯賃金1億だとすれば、それをまあ言葉は悪いけれども、非正規社員と揃えるべきか。せいぜい言えば両方7,500万というのが一番いいけど。

井尻千男

「それをやれば、雇用機会が倍になるのか、ならないのか?」

池田信夫

「倍..」.

井尻千男

「ならない。」

池田信夫

「あのー、文字通り倍にはならないと思いますけど。要するに今大きな問題になっているのは、そのー、正規...正社員を守り過ぎるが故に、非正規社員の雇用が増え..あのー、需要が増え続けてるので、その需要を、そのー、非正規社員でしわ寄せを防ぐためには、正社員のそのー、特に解雇規制を緩和しなさいと。削減しなさいと。いうことをOECDは去年、対日審査報告の中で言っている訳です。OECDってのは、さっき申し上げた28ヵ国のね。世界の各国が集まって、そのー、各国の政府に対して助言する訳ですね。」

池田信夫

「で、ところが、厚生労働省はそのOECDの助言を一切無視して、逆にね解雇規制をどんどん強めて、そのー、日雇い派遣の禁止するとかね。今度はまた製造業まで禁止するとかっていう風に、枡添厚労相言ってますけど、OECDが言ってる、つまり普通の欧米諸国が言ってる常識と逆のことをね。日本政府はやってる訳です。」

井尻千男

「うん、確かにその問題はある。しかしね、OECDはじめね、そのー、グローバル・スタンダードというものを追求することがいいのか、ね、そう、それを超えた日本的システムを構築するかというね。そういう選択の中で我々は悩んでるんで、OECDがどういう...うん,そう」

池田信夫

「そのー、それを超えたものって何ですか?」

井尻千男

「うん。だからそれを今..今まで日本の近代の産業社会は考えてきた訳だよ。」

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