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講義「イノベーションの経済学(第7章)知識のマネジメント」(最終章)

2009年1月29日 e-ラーニング 「SBI 大学院大学」における池田信夫教授の講義

[第7章が最終章になります。]

第7章 : 知識のマネジメント

第1節 知的財産権

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知的財産権という概念が財産権として認められているのかというと、日本国憲法では言葉としては存在してないこともないが、憲法29条で認められている財産権とは違う。情報とか知識というものは土地のように区画がはっきりしていない

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特許とか著作権とか個別の権利が法的に存在することは確かだが、それを全部合わせて「Intellectual Property」と呼んで、一般的な財産権とごちゃごちゃにすることから混乱が発生する。

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アマゾンの1クリック特許のような「ビジネス方法特許」があるが、1クリックで買い物ができるというのは、ただの思いつき。こんなものまで特許になるなら世の中のあらゆるものまで特許の対象になりかねない。

企業は本当に大事な情報は、実は特許を申請しない。なぜなら、特許を申請すると特許として公開されてしまうので、他の人にバレてしまう。

第2節 著作権

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著作権は財産権というよりは、複製権、あるいは複製禁止権と考えた方がいい。著作権とは差し止め権。基本的には情報の流通を阻害する権利。著作権ができたのは18世紀の最初だと言われているので300年くらい前。その頃の著作権というのはもの凄く簡単だった。その頃は、著作権とは版木という有体物だった。活字という「モノ」のやり取り。

しかし、今のデジタル情報とは「モノ」としての実態をほとんど持たない。

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著作権に関しては山ほど問題があるが、特に大きな問題は、通信と放送を著作権法上では区別しているということ。

著作権法上では放送は特権的な扱いになっていて、放送局がラジオでCDを1日中かけても許諾はいらない。JASRAC (ジャスラック / 日本音楽著作権協会)と1年1回包括契約を結んで、いくらか(何千万円か)一括で払って、あとは放送局が自由に使える。ところが、同じ仕事であるインターネットラジオではこういったことができない。インターネットラジオでは、1件1件許諾を取らなくてはならない

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たとえば、有名な水俣病のドキュメンタリーがあるが、そこに映っているひとはすでに亡くなってしまっている。そのドキュメンタリーをアーカイブで放送するために、遺族1人1人に全員に了解を得ないとならない。1年ほどかかった。莫大なコストがかかる。NHKだからできたが、普通はできない。ビジネスとしてなりたたない。

これではさすがに著作物、特にデジタルコンテンツの流通ができないので、様々な改革案が出ている。

第3節 独立から解放へ

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昔の製造業の時代のイノベーションの考え方にいつまでもこだわっていると、日本はいつまでも世界から遅れていくことになりかねない。日本は未だに研究所を持っている企業が多い。

全てを自社で開発するというのは不可能だし意味もない。全く独自のコンピューターを作っても売れない。にもかかわらず、日本の会社は製造業時代の全て自分の所で作って囲い込んでいくという習慣が抜けない。

NTTドコモがかれこれ15年くらい使ってきた「PDC」。NTTが開発し特許を持っている技術。この「PDC」はITU(国際電気通信連合)で標準化をした時にヨーロッパ規格の「GSM」に負けた。おかげで、日本の携帯電話は「ガラパゴス携帯」とよく言われる。2桁くらいロットが小さいので、NokiaやMotorolaやericssonと勝負にならない。国内でもの凄く小さいマーケットを分け合っている。

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すると、そのキャリア(NTTドコモなど)が下請けとしてメーカーを支配するという構造になってしまった。つまり、携帯キャリアがメーカーも流通も全部支配するという構造になってしまい、日本国内でバリューチェーンが完結するという仕組みを作ってしまったので、世界のマーケットに売れない。

アメリカのメーカーは割り切ってしまい、もともとバラバラの技術を寄せ集めているのだから、一番安く良いものを作れるメーカーに作らせて、国際的に一番安くて良いものを調達すればいいと考えている。製造専業の会社と開発専業の会社で、完全に分業になっている。

ところが、日本は全部、自前で作り込むという仕組みを作ってしまったので、今のような国際分業の時代に対応できないことが深刻な問題。

「オープン・イノベーション」について。

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これからはオープンにしないと流行らないということで、究極にオープンなのがオープンソース。Linuxなど。

[まとめ]

これまでの日本型のイノベーションというのは、製造業型でコツコツ積み重ねていって、今までのものを少しでも良くしましょう、品質を管理しましょう、小さく早くしていきましょうという堅実なビジネスが良くも悪くも日本人が得意とする分野だったが、ITの分野のイノベーションはいってみれば、乗るか反るかの博打みたいな要素が非常に大きくなってきた。

イノベーションは予測ができない。最初から計算することはできないので、もうやってみるしかない。

だから、イノベーションというものを考える時も、今までのような製造業型のコツコツ積み上げていくリスク管理型のイノベーションとは違うんだということを考えた方がいい。

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